■七変化日記■
この日記は、才能もないまま様々な世界で遊んでいる僕が時々書く記録です。
執筆は
演劇関係役者担当■涙 銀子
作家・演出担当■るいぎんこ
音楽担当■rui★ginko.
広告業界担当■ルイギンコ
イベント業界担当■吉田さん
その他、挙動不審な人物たちがお送りする
何ら意味のない世界です。
不定期更新か三日坊主。そこんとこヨロシク!
●2006年 菊月●
●七変化日記● 09月01日分 〜 さあ、九月 〜 (05日10:57更新)
音楽担当■rui★ginko
いよいよ九月だ!と気合いを入れてみたものの何も変化はなかった。
この日記だって5日になってから書いてるし。
九月になっていちばん感じたのは夏が行ってしまったんだな、ということ。
何だか、突然、涼しくなってない? 季節もそこまでデジタルに表現してくれなくても良いのに。
今年の夏は海に二回行けた。一度は泳げたし、カメラも壊れた。
海水をかぶってカメラが壊れた瞬間の映像は残っていて、めでたくそのシーンはアピタのサムソン千代田橋店のイベントで使った。
これで使用できなかったら寂しい夏となるところだった。 子供たちに楽しんでもらうための犠牲となってカメラも本望だったろう。
番組の制作ではカメラは必需品なので、頑張って新しい機材を買ったあたり
ふところの寂しい夏となったけどね。
●七変化日記● 09月02日分 〜 幸せなインタビューの瞬間
〜 (05日10:57更新)
音楽担当■rui★ginko
僕がここまで生きて来られたことを感謝する時間だった。
番組のインタビューコーナーの収録があり、今日お話をうかがうお二人が、僕のあこがれの人たちだったから。
いとうたかお氏とさかうえけんいち氏。
どちらも僕にとって、日常で言葉をかわすことができるようになった今でも、相変わらず遠く彼方に存在する大きなミュージシャンだ。
この二人のすばらしい表現者の人たちと今、お話をさせてもらえることが、僕には夢のような出来事なんだ。
何も知らない若造だった僕が少しずつあこがれの対象をみつけ、心酔するカリスマと出会い
歴史が創られてゆくシーンを夢中になって記憶に留めようとしていた頃
この二人はいつも歴史を創る側に立ち僕達を明日へと導いてくれた。
そして今日のインタビューの中でも、僕達を大きな歴史の流れの中へと誘ってくれる。
ここにおいでよ、と。
●七変化日記● 09月03日分 〜 ほんの少しでも前へ進むこと
〜 (05日11:43更新)
音楽担当■rui★ginko
この夏、ちょうど御盆の世間の帰省期間にイベントで缶
詰めになっていた僕は
明日の月曜日に滋賀県に帰る予定になっている。 でも、その前日の今日、まだまだ仕事は終わらない。
夜中の一時頃にもう仕事の手を止めて 眠ろうとしたのだが、どうしても眠れない。
シメキリが過ぎた仕事が気になっているのだ。
体力のなくなってきた状態で長旅をするのは、翌日以降の仕事の進みにも差し障りが出るので
眠らなきゃとは思うものの
今、もうすでに遅れている仕事があることも気掛かりだ。
昨日と明日の間にはさまって身動きがとれない気分だった。
結局、夜中に起きだし、明け方までかかって仕事を一つ片付ける。
これでシメキリの遅れている仕事は5つぐらいに減ったかナ。 全貌が把握できていない。
とにかく虫のように目先の地面を見つめながら、黙々とただ前へ進むのみ。修行みたいな日々は続く。
●七変化日記● 09月04日分 〜 ひさしぶりの故郷
〜 (05日11:53更新)
音楽担当■rui★ginko
朝、ほとんど眠らずにJR名古屋駅へ。
それでも、もうすでに九時。平日の車内はそれなりに混んでいるが座席に座れた。
本を取り出してMp3を聴いて。 たまにコンピュータの前から解放されると
ここぞとばかりに好きなことをしようと却って忙しくなる性格。
眠気とともにぼんやりと窓の外を見ていると大垣に着いた。
しばらく停まっているので、アナウンスに耳を傾けてみると、何だかこの駅で電車を切り離すと言っている。
しばらくしてベルがなりアナウンスが流れているが僕は音楽を聴いていた。
となり席の男性が飛び上がるようにして電車を降りどこかへ行ってしまった。
なかなか電車が出発しないので嫌な予感がして、そ〜っとホームに降りると
僕が向かわなくてはならない「米原」方面の電車は、車両の前2車両だけ切り離して出発してしまっていた。
自分の車両を確認すると、名古屋駅では「米原行」となっていた表示が いつのまにか「豊橋行」になっている。やばい!
ここまできて、また名古屋に帰ってどないする、と慌てて改札で聞いたら、あと30分後にしか「米原」方面
の電車はない、とのことだった。
はあ〜、朝から徹夜明けでぼんやりしてたから。
仕方なく少し大垣の街をお散歩。 おっ、そういえば高校生の時によく行った本屋があったっけ。あそこに行ってみよう。
眩しい光の中を歩んで少し不機嫌な主人と優しいおばちゃんのいる懐かしの本屋に向かい
30分の時間と立花隆の本の料金千円弱を費やし、やがて田舎に向かう電車に飛び乗った。
田舎は二十一世紀の今でも僕の子供の頃と変わってはいなかった。
●七変化日記● 09月05日分 〜 やっと今に追い付いた
〜 (06日00:09更新)
音楽担当■rui★ginko
この日記を一気に書いて、やっと今、今日の日付けに追い付いた。
と、思ったらいつのまにか日付けが変わっていて、また僕は遅れを取っていた。
昨日、田舎からの帰り、長い間の仕事のストレスと旅の疲れで僕は
失恋したばかりのナマケモノ程度のスピードでしか動けなかった。
墓参りを済ませて帰りの田舎の駅で電車待ちの時間にベンチで座りながら眠ってしまった。
ようやく気がついてホームへの階段を登るのだが、まるでヒマラヤの登頂を目指しているかのように足取りは重い。
電車に乗り込んで名古屋まで直行なので眠るとやばい、と思いつつ、本を読んでいてもほとんど記憶がなくなっている。
俺は生きてるのかな?と疑問に思うころ名古屋に着いた。 知らずに眠っていたのだ。やばいやばい!
フラフラと地下鉄に乗りヨタヨタと地下鉄を降り、ノラリクラリと家路を急いだ。
家に着いたらもうアカン。 すぐさま仕事をする予定を組んでいたのだが、もう観念した。
倒れたつもりになって眠ろう。 自主的に眠ろうと決意して体を横たえたのはいつ以来だろう。
どうせ、寝るならとことん寝ると決めた。
クライアントのみなさま、ごめん。
爆睡。
目覚めた今日は頑張って仕事したよ。
●七変化日記● 09月06日分 〜 「rui★ginko&friends
LIVE vol.58」 〜 (11日10:06更新)
音楽担当■rui★ginko
毎月二回恒例の今池「HUCK FINN FACTORY」でのLIVE。
僕のともだちと一緒に楽しむリフレッシュタイムだ。
「もう今回で何回目ですか」とsaitouさんに聞かれ 確認したらなんと58回目。 すっげ〜!もう一年半ぐらい経つのかな?いや、もっとか。
まあ、いいや。 あまり深く考えずに感激だけするところが僕らしいでしょ。
初めは僕一人で歌っていたLIVEだったけど 徐々に人が増え、みんなが一緒にイベントに参加してくれるようになった。
皆勤賞は「キムラブラザーズのきむやん」さん。
毎回、バンド活動の忙しいスケジュールの中でも 必ず素敵なステージを届けてくださることに感激。
他にもたくさんの方々とここでお会いするとき
これが僕の一番めざしていた空間かも知れないと、ふと感じたりもする。
●七変化日記● 09月07日分 〜 今日はTV生放送 〜
(11日10:38更新)
音楽担当■rui★ginko
今週こそ、ヤバイか!と思ったよ。
Mac.の環境が変わってカメラも変わってからの初編集。他の仕事とのせめぎ合いの中で、最後の一本の編集を
午後三時ころから始めた。
普通は1分間の放送分を編集するのに一時間かかる。 12分で12時間。
今週はVTRが23分ほどだったかな。 だから単純に23時間。
もちろんこれとは別に撮影時間が加わるので 何だか、すっごい時間を使ってるな。
なのに、12分ぐらいの尺の編集に入ったのが 放送の7時間前だったのだ。間に合わん!
こういう時の心理はすごい複雑。
焦る気持ちは嵐のように心の中に渦巻いている。
けれど、それに巻き込まれてしまうとミスが増えるので 焦る自分を客観的な位置に置いておく。
それと同時に順番に一つづつ過程を踏まえてゆくと 絶対間に合わないのは解り切っているので
いくつもある作業を二つ三つずつ、お互いに好影響のものを選んで同時進行してゆく。
何本かのロープを相性のいいやつどうしを束ねてゆく感じ。
コンピュータの変換作業や書き出し作業のように 僕自身が手をくだせず、じっと待たなくてはならない時もある。
その待ち時間がそれぞれ異なる作業をうまく組み合わせて 効率良く待ち時間が生まれないようにする。
何しろ、1分でも惜しいぐらい焦ってるから。
それでもどうしても待ちができちゃうと、その時にメシを食う。トイレに行く。 そしてさらに作業は続くのだ。
もちろん途中で初めのプランより良いインスピレーションがやってきたら (作業中にやってくることが多いよね)
それらの作業組みあわせを変えたりしつつ、ただただ、ゴールを目指してゆく。
これらはまるで背後からゴツンゴツンと急き立てられつつ 走ってゆく感じ。
その過程で常に最良の方法を判断しつつゴールを目指す。
こんな状況におかれた自分に対して客観的にならざるを得ない。 これは自分じゃない、って。
こういうくり返しで毎週過ぎてゆく。 反省しても方法がみつけられない僕。
●七変化日記● 09月08日分 〜 「TSU-KAのFTB」お手伝い
〜 (11日11:01更新)
音楽担当■rui★ginko
自分の生放送が終わり、たくさんの方の心をいただき
すごく幸せな時間が過ぎた。
放送が終わると、いつも編集のキツさも忘れるほどの幸福に包まれる。 あ、でも、ここで忘れるから毎週、進歩がないのか。ふむ。
さて、今夜はまた再びBreathのスタジオへ。
毎月第二金曜日に僕と同じく「Feel The Breath」の生放送をしておられる TSU-KAさんのオペレーションのお手伝いである。
TSU-KAさんは音楽にも番組にも非常にセンスを感じる人。
何かを作るという行為に対して真摯なエネルギーを注ぎ込む。
僕はTSU-KAさんのこういう姿勢から学ばせてもらうことが本当に多く 自分を省みて
よし、もう一度、歩き直そう、と思うことが多い。
僕は一年と少し、この番組を続けさせてもらっているので
一回目の放送の時の気持ちを 忘れてしまわないように、と常に心に再確認している。
でも、今夜はそんな自分の番組の比じゃないくらい今までで一番緊張した夜であった。
TSU-KAさんの番組の構成はしっかり骨組みがあり、効果をねらうポイントでしっかりオペを行わないと
番組のコンセプトまで崩れてしまうつくりになっている。 芝居のLIVE感と良く似ていると感じた。
本番はほんまに緊張して何とか終わることができたが 自分では反省すべき点がいくつか残った。
でも、TSU-KAさんという表現者の作品づくりに少しでも関わらせてもらえた という事は、僕にとって大きな大きな時間だった。
また来月の放送を楽しみにしています。 今度は自宅でゆったりと見ようっと!
●七変化日記● 09月09日分 〜 リミットの狭間で生きる
〜 (11日11:16更新)
音楽担当■rui★ginko
昨夜番組から帰ってそのまま直行で机の前に。すぐに仕事。
そして今日は徹夜近くの状態で 一日中、ただ仕事。
仕事の内容はデザイン関係、イベント関係の台本など。
仕事の種類が多いので例えば絵を描く仕事の隙間に 文章の仕事を入れたりしなくてはならない。
あたまがこんがらがるが、締め切りと言う王様がいて 彼の命令は絶対なので、必ず守るようにしなくてはならない。
しかし、業界で長く食っていると 締め切りにはいくつも段階があって
第一の締めきりは叩き台の検討があり、もう一度手元にバックされてくる、とか
次の締め切りは周りが焦りはじめる締めきりで、僕はそれに対して一行も書けてなかったりするとか
その次になると当然周りは焦りまくっていて、僕もそれを見て焦りはじめるがまだ一行も書けてなかったりとか
さらに次の段階には周りは青ざめてきて、僕も青ざめつつもプレッシャーにたえきれず行方をくらますとか。
この場合、携帯電話を家に忘れてくるようにしなくてはならない。
そしてとうとうリミットがやってくる。
リミットと行ってもまだまだ。
ここらあたりで書き出す(秘密ね)
「リミット」とは最終確認をしてもらう時が数時間後に迫っている時を言う。
いきなり僕はすでに必死である。人とは絶対に会わない。 家人とも話をしない。
外の誰かと話すと、自分が今、住んでいるイメージの世界がぼやける気がするのだ。
それは恐ろしい。
もう二度と住めないかも知れないとの恐怖におののく。
でも、まだまだ。
この後、ほんとうのデッドがやってくる。
印刷物だったら印刷屋さんが機械を開けて待っている状態。
イベントだったらあと数時間後でお客様の前でニコニコとアホな事を言っていなくてはならない直前。
番組だったら・・・言わずもがなである。
僕はね。僕はね。今日はね。 このデッドが三つも重なったの。え〜ん。え〜ん。
へとへとになって夜の9時半ごろ終わった。
もう動けん、とおもったのに、タクシーに乗って ぷらすわんに行っちゃった。
懲りない奴でした。
●●七変化日記● 09月10日分 〜 「伊藤若冲」を求めて
〜 (11日11:33更新)
音楽担当■rui★ginko
「伊藤若冲」の展覧会で感動した事があった。
一昨年に女優Y嬢に連れていってもらって初めて僕は「若冲」を知った。
僕は日本画も好きで結構見ているのだが 「若冲」はほんとうにすごかった。
屏風絵の鶏を墨で描いた作品の前では、しばらく動けなかった。
僕の中であの時以来、彼は他の画家とは一線を画している存在だ。
昨夜、ぷらすわんから帰ってきて 仕事の必要から立花隆の本を読んでいたら中に
「伊藤若冲の没後二百年特別展覧会の解説図録」のすばらしさが書いてあった。
さっそく欲しくなった僕はあちこちネットで検索してみた。
様々な本屋を検索したが、手に入れることが無理。
僕は欲しくなったら今、欲しい駄々っ子なので 何とか方法を考えた。
探している図録はもう絶版になってるかも知れないが その変わり「伊藤若冲大全」という本がAmazonで手に入る。今すぐは無理だけど。
4万弱の値段だけどこれが探していた「図録」に匹敵しそうだと、さらに検索。
そうしたら、こっちは有名な紫紅社の豪華本「若冲」59,127円。
この二冊のうち、どちらかしかないので お財布の中身を裏返しつつ考え込んだ。
でも、どちらにしても今日明日中には手許には入れられない。
おおっ!図書館があるじゃないか。
図書館で検索をするとさすがに都会。ちゃんと「伊藤若冲大全」がある。
と、いうことでロクに眠ってもいないアタマを振りほどきながら鶴舞図書館へ。
夕方まで仕事に追われてたから、飛び込んだのは閉館ギリギリ。
貸し出し中だった!ガ〜ン!
今、抱えている仕事を片付けるためには どうしても「若冲」が必要だったのに〜、と
駄々っ子になって 図書司書のおねえさんになぐさめてもらおうとしたけど がまんしたのでした。ルイギンえらいっ!
★★★先月の七変化日記はこちら★★★
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